2011年07月08日

姉妹都市はどこ?

 6月24日夕方、福島地方裁判所郡山支部に、児童の疎開を求める民事訴訟が提起された(被告は郡山市)。7月5日に、第一回公判が開かれたが、そこで請求が棄却されなかったところをみると、裁判の手続に載ったのだろう。

 学童を疎開させろというのも不思議な裁判であるが、おそらく、学校教育法第40条(中学校の場合は同49条によりこれを準用)に基づいて、区域内に小学校設置が「不可能又は不適当」な場合であることを立証し、「郡山市がほかの自治体に教育事務を委託すること」を獲得目標としているのだろうと考えられる。

 郡山市ばかりが「やり玉」にあがるいわれはないであろうが、郡山市に「もまた」、学校教育を開始した責任はある。むろん、裁判が郡山市それ自体をターゲットとして実施されているとも考えがたい。郡山市との裁判を通じて、現在の文部科学行政の不当性を証明するというのが裁判の戦略であろう。たしかに、この間の文部科学省の対応はひどい。

 裁判の行方は、関心を抱きつつ見守るとして、その後のことは考えておく必要がある。

 「他の自治体に教育事務を委託する」といっても、委託には相手の事情もある。また、どこにでも委託できるものでもない。県内でもすでに「サテライト協力校」方式で学校の移動が実施されているが、裁判が「1mSv/年を超える線量の場所での教育の違法性」を問題にしている以上、福島県内で適地を探すのは難しいのではないか(内部被曝も含めれば絶望的であろう)。

 しかし、方法がないわけではない。たとえば郡山市は、鳥取市、奈良市、久留米市と姉妹都市の提携をしている(オランダのブルメン市は教育事務委託の対象として現実的ではないだろうが)。ここと連絡を取り合って、受け入れをお願いするという方法はあるのではないかと思う。聞いてみなければわからないが、久留米市を除いては、近年に廃校になった学校もあるようだし、可能性はあるだろう。

 県単位では、3.11以降、関西広域連合が東北地方の長期的復興支援を決めているが、その「ペアリング支援」の枠組では、滋賀県と京都府が福島県の支援を担っており、その両県にお願いする方法もある。

 高等学校の場合にも、入学金や編入試験を(一部あるいは全部)免除しての編入を認めている府県がある。災害救助法に基づく措置(福島県は全域がその範囲に指定されている)とあるので、全県の被災者がその対象になる。入学金免除などには、「全壊・半壊」という要件を含む例(栃木県など)もあるが…。

 自治体レベルでの普段の交流が、非常時に役立つこともあるのではないか。



参考までに(本文とは無関係)
http://www.universalsubtitles.org/en/videos/zzyKyq4iiV3r/
posted by あるじ at 22:02| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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