2011年07月04日

除染活動をめぐって

 一ヶ月ぶりのブログ更新である。書くことがなかったわけではない。書く時間がなかったわけでもない。何を書いてよいかわからなかったのである。

 エントロピー学会の山田国廣さん、細川弘明さんたちと、福島のみなさんと一緒に市内の除染活動を実施していることはすでに書いた。来週末もその活動と合流予定である。この活動の影響でかどうかは定かでないが、6月25日から、ようやく県や福島市も重い腰を上げて除染活動に乗り出した。市内3小学校(福島第一、北沢又、金谷川)連日50人体制で動いてる様子が報じられているが、実施協力は文部科学省、東北大学、京都大学、福島大学、原子力研究開発機構等々で、事実上ここが実働部隊であろう。
http://www.jaea.go.jp/jishin/kiji/kiji110624.html

 悩ましいのは、原発を推進してきた組織が除染の中心に座るということである。「原発の専門家は除染の専門家でもあるわけだから、この際、協力していただくのは当然」という意見もあろう。しかし、心情的には釈然としない。誰の生き残りのため作業か、という疑問である。むろん、住民のためなら言うことはないが。

 彼らが実施している「高圧洗浄機」の利用もどうなのか。私たちの除染活動が基本にしているのは、「そこにある放射性物質を、移動させず、そのまま取る」ということである。水で流しても、放射性物質は消えてなくなるわけではない。側溝や下水道、あるいは隣家に流れていくだけである。「その場」からなくなっても、ほかの場所に追いやったに過ぎない。こういう活動は、短期的に小学校の線量は減っても、周辺あるいは近隣の小川、下水管に放射線を拡散させていることであり、長い目で見れば市内全体を視野に入れた除染活動をする際には、阻害要因になりかねない。たとえば、北沢又小学校の裏にはよどんだ水路があり、そこに洗浄水が流れ込んで滞留している。これが新たなホットスポットになる。

 「汚染の拡散や押し付け合い」は避ける必要がある。

 福島大学の高橋副学長は、学内での除染実験のときにしきりにそのこと(水を使った除染の戒め)を強調していたが、今回は何も言わないのであろうか?そういえば、福島大学が学内の除染もしないで、市内の除染に協力しているのも不審である。大学は、6月29日の朝にやっと「U字溝」の除染日程を「発表」したばかりで、グランドの除染はお金がないからめどが立たないとか…。除染して請求しない限り、待っていては予算などつく見込みはほぼないと思うのだが。その一方で、日本原子力研究開発機構との「連携」が教授会で報告された。原子力の推進組織と福島大学が「連携」するなど、思いもよらないことだが、こういう重要な案件も「報告事項」である。「大学間連携と同じ」という認識なのかもしれないが、そういう認識自体が…。書いていて辛くなる。

 原子力推進組織が自ら除染に…というのは、どこかで見た景色である。

 そのことは、次回書こうと思う。




今回紹介する資料
http://jp.wsj.com/Japan/node_258611
http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00202518.html
http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/1132
http://1am.sakura.ne.jp/Nuclear/110701TokyoPress.pdf
posted by あるじ at 09:17| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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